トリップしよう。東京から2時間。成田山と、うなぎ川豊。

うなぎうなぎ専門店・川豊

※成田山の表参道にあるうなぎ専門店川豊でのヒトコマ。

テレビで成田山の特集と、うなぎのことを放送していたのです。
あと、その後に、友人たちがちょこちょこと成田山に行っているのをFBで見て、ふらり、と行きたくなるのですね。
都内でうなぎというと恩師は「かぶと」という池袋のうなぎ店を勧めてくれていたけれど残念ながら予約は取れず。
それならば成田山でもいいんじゃないかな。せっかくだし。
(そもそも武山は事前に予定を組むのが苦手なのですよ・・・)

というわけでショートトリップながら東京から1時間45分(東京駅からの計算)。
我が家からはバッチリ2時間。

途中で常磐線に乗り、地元が懐かしくなる。
よくこの電車に揺られて学生ながら都内の往復も頑張った時期があるし、この電車に乗って弟の面倒も見ていたなと。思い出すのは、常磐線の取手駅と藤代駅の間の、まるでぼんぼりのような桃の木(もしかしたら桜だったかもしれない)の景色。いまもあるのだろうか?そんなことをふと思い出す。

今はのんびりと一人、行きたいところに行ける幸せを。
縛られることも、押さえつけられることもない自由な時間の見つけ方に、わたしは気づく。

駅に着くとこの、土地の香りが広がっている。すぐ近くには成田空港という世界に広がる出入り口と、この昔からある成田山新勝寺。舞い降りてすぐ、成田山の表参道を歩いていく。

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昔話の世界に紛れ込んだ錯覚すらあるこの表参道に、今回の目的の「うなぎ」。一番有名なのは川豊さんだという。
こういうところでの食事処は、繁盛しているところに入って、いただく方が験担ぎ。目に見えないけれど賑わっている場所、とくにこういう場所には色々な神様が呼んでいる気がしてならない繁盛しているところは自然とそんな流れがあると思う。さあいらっしゃい、たのしもう。この世の中の生命は皆、楽しむために生まれてくる。そういうメッセージがこもっている気がする。

整理券制なので整理券をいただいて「40分後に」と後にする。横目にうなぎをさばいている様子を見てなんとも熱いものを感じながら。

暑くて仕方ないのに、なんでだろう?ここはあまり疲れない。行き交う人のワクワクとした楽しそうな顔が溢れているからかもしれないけれど。
途中で「千と千尋の神隠し」の「油屋」のような旅館に出くわす。
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なんていう旅館だろうと見てみると大野屋さんだった。 うなぎのぼりといわれる参道にあるこの旅館に魅力的な雰囲気を感じる。時が止まっているような。その場所から何かを伝えようとしているような。ぼんやりと見て、一眼レフを手にして撮っていると前からくる少年がちらりと見てくる。その瞳の奥からは「何を撮っているのだろう」という首をかしげた幼い顔と一眼レフのその先を見て、もう一度私の方を見て私を追い越して通り過ぎた。

成田山新勝寺に着く。
ふと東京の浜松町にある増上寺に似ているなあ、と気づく。
成田山・新勝寺

総門から仁王門、手前の仁王池で亀を見る。水の中で泳ぐもの、甲羅干しをして休むもの。
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それぞれの楽しみを楽しむ、個であり自由な彼らにどこか羨ましさを覚えた。彼らはただ、「こうしたい」と思うことを本能のままに動く。それが生物的本能で、私のモットーでもある。
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そんな私は水に潜む彼らが好き。
海でもいい、川でもいい。湖でもいい。
大地から溢れ出て、命潤す水が育てたものを分けてもらうこの幸を。
自分の名前に「水」という漢字がつくからだと思うけれど、水の世界が好き。
水に入り、なるべく潜り、底から陽の方へ見て、なんとも水の音だけの静寂な世界、どこからか命の流れる音を聞きそこで気づかされる「わたしもこの、世界の一部」であり「そこには比較することは何もない」ということを。

ほんの少し前の数ヶ月。「比較されて蹴落とされる」という出来事に出くわしてしまった。人は仕事でも、恋人でも、人間関係でも、常に比較し、選ぶ位置にある。そして私は選ばれなかった、ということを真正面からぶつけられたのだ。そして、そんなものは無意味だと気がつく。日々の日常で「選ぶ」という行動と行為は常にある。「道」すら、「食」すら。「選ぶ」ということ「選ばれる」ということはナンテコトナイ。自分の何が悪かった、ではない。必死で選ばれようとするよりも自然体で努力していれば、自分としっかりあうものであれば自然と選ばれるものなのだということ。それが「縁」につながるということ。
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この夏の最後の青い空の下。大本堂でのお参りを終えて、ぐるりと回る。大きくて広いこの場所で多くの人が行き交う。みんなきっと、誰かのために、幸せを願うのだろうか。そして・・・自分の幸せも願うのだ。

本堂から少し歩いたところにある出世稲荷へ。坂の階段を上り、広がるのは艶やかな世界だった。「よく来たね」と頭の中に声が聞こえた錯覚すら起こる紫と朱色の世界の奥に。
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色気すら感じる色の構成に眩暈もする。
お狐様は微笑ましい。
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楽しい世界の広がるこの成田山はまた紅葉の季節に来たくなった。

時計を見るとそろそろ・・・の時間だった。
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川豊に着き、整理券を渡すと通された。一人気ままに相席に座る。




うな重と肝吸い。ごくごくシンプルな構成だけど、満たすには十分だった。店内を見渡すとそれぞれがそれぞれの仕事を。
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1910年の創業以来目利きの職人がうなぎをいちょうの巨木から切り出した一枚板のまな板で江戸さき包丁でさばいていく。仲居さんたちは手際よく進めて行く。

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焼き人はじっくりと丁寧に焼いていく・・・。

IMG_5019その様子を見ながらふわふわとしたうな重とシャリの加減、肝吸いのバランスを楽しむのです。蓋を開けた時に広がる感動と満たされるこの気持ち。

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活気あるこの店内でいただく様はこの上なく極上のひとときだったりして。

その気分を引きずりながら参道で見かけたとうふのソフトクリームを。控えめで口直しと気分の切り替えにちょうどいい味です。

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いままでじつは一人で何処かに行く、ということがとても遠かった。でも実際行ってみるとそれはそれは楽しいもので、初めてのこの体験は私の胸の奥を熱くさせるものだった。電車を飛び乗り続けるという、そんなことすらどこか怯えていた私は次にどこに行こうか、と思うと「水の都」か。またはあの、「浪漫色に染まった古い都」だ。

楽しいものを楽しいと素直に感じよう。嬉しいものは嬉しいとちゃんと感謝しよう。こんなことを考えたり思ったりしたら、もしかしたら相手が嫌がるかもしれない・・・そうおもって本音を言えない時があったけど、そうじゃない。もっと素直に。次から次へとその思いが浮かび上がり、うとうとと、遠くで虫の音を聞きながら夜の帳が深くなった頃に旅の思い出と過去と未来を思い浮かべてゆっくりと落ちていく・・・

 


成田のうなぎ専門店 川豊
web→http://www.unagi-kawatoyo.com/
・住所
〒286-0027 千葉県成田市仲町386
・アクセス
JR成田線成田駅 徒歩7分
京成本線成田駅 徒歩7分
TEL 0476-22-2711 FAX 0476-22-2713
・営業時間 10:00~17:00(L.O)
・定休日 不定休 1,2,5月は無休

2015-09-07 | Posted in ◉Foodie食べ歩き, ◉trip旅, shorttrip小旅, 和食・寿司Comments Closed 

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